2012年7月から始まった、第九期若駒戦の予想期間が1月1週に終了しました。
第九期の予想結果(事後修正不可媒体による事前・無料公開予想)は、回収率117.0%、的中率28.8%(純利益は約7万5千円)でした。
的中率3割弱で回収率100%越えという数値は、一般的には良好な予想成績と言えるでしょうし、まっとうな宣伝をするならば十分なものだと思われます。
しかし、私としては回収率100%超えを達成することができたことに最低限の仕事を果たせたと思いつつも、総括すると、かつてない的中率の低さのため満足のできる結果ではありませんでした。
その印象を証明するかのように、自分が独自に提案した「予想力」の計算式で今期の値を確認すると過去最低を更新してしまいました。
このように、今回の結果に対して評価が低いのは、私が結果的な回収率よりも、安定的な予想精度の高さに重点を置いているからです。既に別のところで書いておりますが、その考え方は、予想情報提供者はできるだけ正しい見解を示すべきというものに由来します。
的中率が低くなればなるほど、回収率はアテにならないものになります。そして、一発大きい的中があっても、それが稀であればラッキーパンチの可能性が高まります。
今期の私の予想で例えれば、くるみ賞の予想だけ参考にした予想情報受領者は大儲けができましたが、その1レースを買い逃した予想情報受領者はほぼマイナス収支で終わってしまったことになります。買い逃した方からは、回収率117%と言うほどの良い予想情報、発信者であったとは言われないでしょう。
私は、このあたりの感性は、予想情報発信者が自分以外に対してどのようなスタンスを取っているかによって表れると考えます。たまにお話する「馬券師」と「予想家」との違いというのもそれです。
「馬券師」は馬券生活者、閉じた予想販売者を想定しています。彼らは結果的に自分が儲かっていれば良しとし、自分の予想情報をできるだけ秘匿し、オッズを下げないようにしつつ利益を得るために顧客を限定して販売します。
一方、「予想家」は、予想精度の高さを追究しますが、自己の利益だけにとらわれず、エンターテイメント性を重視し、予想法や自らの予想過程を販売もしくは無料で公開します。単純に、自己顕示欲が高いということも大きいでしょうが、こちらのほうが、自己の利益を中心に考えていない分、競馬界に対する社会的な貢献度は高いと思います。
私は「予想家」の道を歩みたいと考えています。
かなり低くなった予想力も、おそらくここが底。いや、底にするためにしっかり反省していきます。
(反省レポート冒頭より)
2013年01月10日