ここのところ競馬予想芸術化の活動を進めることができなかったところですが、予想成績開示規則の一部改正を行いつつ、この活動を推進していきたいと思います。
 予想の評価基準の策定及び予想成績の開示を求めていく意図について、そもそもの当方の問題意識には、下記のようなものがあります。

○予想の評価基準を作ること

 現状、予想を評価する基準が拙い(「的中率」と「回収率」の概念しかない)ため、予想の評価が容易にできません。評価の基準があれば、予想の優劣を客観的に示すことが可能となり、例えば、誠実に情報発信を行っている予想情報発信者が、たまたま不的中が続いた時に会員になった人から「悪徳業者」との風評を流されることを防ぐことにも繋がりますし、一人ひとりの競馬ファンが当該指標を高めることを目標にすることができます。
<規則における対応内容>
 「予想力」という独自指標を作成(予想発信者の予想力は、安定したプラス収支となる的中、数少ない高額の回収に頼らない回収を重視して評価)。予想成績開示規則を3年間運用した結果、不合理な計算部分があるため、今回、規則の一部改正を行う予定。

○誠実な予想情報発信者を明らかにすること

 予想に係る分析過程や虚偽のない成績を開示する等、誠実に予想情報を発信している優良予想者に対し、公表等の優遇措置を採ることでメリットを付与します。その結果、悪徳予想業者が怪しいと思われやすい環境を醸成していくことができればと思います。
<規則における対応内容>
 予想成績開示規則にて、広告で利用できる実績について等の自主規制を規定(第六条)。ただし、特に利用されていないと思われるため、今後の普及促進が必要。今回、規則の一部改正を行い、優良予想家協会(当面、馬流天星にて対応)に「成績開示予想者」の登録を可能とする予定。

 この方法について、私は誰でも確認しようと思えば確認できる、一部予想の事前公開による方法(協会型)を唱えています。予想情報発信者同士が予想を事前に公開する方法(組合型)で良いのではないかとの意見もあるかもしれませんが、この方法では外部から内部の運営が正しく行われているかをチェックできない(例えば、私がチェックしているから大丈夫と言ったとして、私を信用してくれる方は問題ないと思って頂けるかもしれませんが、もし、私が買収されていたとして、外部からはわからない状態になってしまいます)ことに問題があります。ガバナンスを強めるには、外部からもチェックできるようにするのが一番です。

 現実的には、例えば、一部の情報開示(例えば、1日に予想を配信する15レース中の1レースを公開すること)が既存顧客のデメリットになるという否定的な意見もあると思います。ですが、情報発信者がどれくらい競馬予想に熟練しているかを顧客が判断し、納得して予想を購入できたほうが顧客の利益に資するでしょうし、予想レース数が多いよりも、予想の精度が高いほうが顧客にとってはメリットになると考えられるのではないでしょうか(もちろん、沢山のレースを賭けたいという顧客がいることも否定はしませんが)。

 また、パリミチュエル方式の競馬だから難しいといった意見もあろうかと思います。つまり、予想発信者を信奉している顧客は、その発信者の情報がより日の目を見ることによって、同じ馬券を買う人が増えて、オッズ的に損をしてしまうと考えるだろうということです。しかし、開示を求めるレースは一部のレースで構わないとしているので、直接的にそれほど影響はないとも考えられます。

 競馬に興味のない層も多数いる現状、競馬(予想)という娯楽が絶対負けるギャンブルではなく、予想理論によって成績を向上できる知的なものという理解を得ることによって、パイを拡大することも可能と思われるので、一部の予想情報及びその実績を公開して信頼を得ていくほうが、予想発信者のメリットになる可能性はあると思いますし、顧客が多くなれば、予想情報料は低くなる可能性があり、この場合には顧客のメリットにもなり得ます。

 ということで、誠実な予想情報発信をしているという自負のある方は、「成績開示予想者」の登録を検討頂ければと思います(新規則は平成27年7月1日より適用予定)。また、予想の実力に自信がある上、私の活動に協力したいという方も是非、ご連絡ください。

 馬流天星は、今後とも、誠実な予想情報発信者とともに、彼らをサポートする試みを続けていきたいと考えています。
(具体的には、「成績開示予想者」について、ウェブサイトでの公表、メルマガでの特集及び常時掲示を考えています)

2015年04月29日