競馬をはじめた頃の自分が何を考えていたか、今となってはなかなか思い出せなくなりましたが、まず、こんなに愉しめるようになれると思っていませんでしたし、やはり「ギャンブル=嵌ると怖いもの」というイメージがありました。嵌っている友人と適切な距離を保ちつつ、負けても痛くない金額で付き合い程度に購入していたと記憶しています。

当時の自分と今の自分では、競馬に対するスタンスはもちろん、考え方がかなり変わったのではないかと思います。データ予想を始めた当初は予想を過信していて、少しでも良い理論を見つければ得意になっていましたが、いくら予想のレベルアップをしても、全てを綺麗に説明できない競馬の深みを知っていき、過剰な自信を持たないように変化してきたと感じます(むしろ、馬券を買う前は本当に当たるのだろうかと疑心暗鬼になり、勝負すべき所で二の足を踏むこともあります)。人と違う考え方をすることへの抵抗がなくなったというのも、良い変化だろうと思います。

一方、自分が買った馬券はレースが行われるまで的中するものと考えてしまうところは変わらないですね。「馬券が当たる妄想」ですが、それがなければ馬券は買えないですし、快楽物質が脳を巡るので、適度な分量であれば良いのではないでしょうか。

競馬の予想は誰でもできますから、ネット上にたくさんの情報があります。有料のところであれば、商売のために実績を誇張的に表現していたり、掲載している実績そのものが虚偽であるところもあったりします。絶対に儲かると啖呵を切っているところに限って、責任感がない書きぶりで、競馬を浅く表現しているように映ることもしばしばです。

これから上達しようと思う皆さまには、できるだけ馬のせいや人(騎手や他の予想者など)のせいにしない予想者になって頂きたいと願います。自己責任の意識を強く持てば、予想に真摯になり、しっかり反省をして次につなげることができます。その結果、予想理論構築の可能性が広がると考えます。

2011.06.23