先日の論考を掘り下げてみます。このような無から有を生み出す作業は、私にとって楽しいものなので。

前回、母数については100くらいは必要でしょうと適当な数字を置きました。今回は、もう少し統計学に沿った形に変更しつつ、その人の予想力を1つの値に落としこめる式にしてみたいと思います。

馬券の成績が統計的な正規分布をとるとは思いませんが、そう仮定した一般的に必要とされるサンプル数は384(有意水準=1.96、P=0.5、目標誤差=0.05)と計算されるそうです。ですので、384レースの母数になった時点を上限1としたS字曲線による掛け率にイメージを変更します。ただし、やっぱり三次関数は計算が複雑になりそうなので、サンプル200で上限に達する二次関数とします(目算ながら、グラフを書くと、上昇局面はその程度のサンプル数に近い曲線となるため)。

また、1年の予想数が200に達しない場合は、年単位で過去の期間の成績を足して評価することができるものとします。それに伴い、y切片の初期値を少なくします(予想数が少ない場合は、評価を下げる必要があるため)。

さらに、極端に少ないサンプルでの高ポイントを除外するため、合計予想レース数は最低でも20以上とします。「年」は、本人が指定する連続する12ヶ月の期間とします(私の場合、7月から6月までとイレギュラーなので)。

上記を踏まえた上で、簡易計算を以下のとおり修正し、提案します。

【馬流天星式予想力算出法】
予想力={的中率×回収率×(0.95の遡及年乗(当年=1))※}×(1/50000×合計予想レース数の二乗+0.2(≦1))

※複数年に亘って合計する場合は、年間レース数による加重平均とし、予想力が一番高くなる年まで合算した値を採る(ただし、複数年は連続していなければならない)

例えば、私の場合、以下の計算となります。

A.第七期だけで計算
(36.8×147.3×1)×0.229=5420.64×0.229=1241.3

B.第七期~第六期を合算して計算
{5420.64×38+(44.4×93.1×0.95)×45}/83×0.338=1558.5

C.第七期~第五期を合算して計算
{5420.64×38+3926.96×45+(50.0×149.8×0.902)×68}/151×0.656=3658.4

D.第七期~第四期を合算して計算
{5420.64×38+3926.96×45+6755.98×68+(48.9×95.3×0.857)×45}/196×0.968=5046.6

E.第七期~第三期を合算して計算
{5420.64×38+3926.96×45+6755.98×68+3993.77×45+(57.9×92.4×0.815)×38}/234×1=5074.8

F.第七期~第二期を合算して計算
{5420.64×38+3926.96×45+6755.98×68+3993.77×45+4360.22×38+(48.9×130.9×0.774)×35}/269×1=5059.2

G.第七期~第一期を合算して計算
{5420.64×38+3926.96×45+6755.98×68+3993.77×45+4360.22×38+4954.38×35+(45.9×190.3×0.735)×74}/343×1=5352.8

よって、最大値であるGを採用し、第七期終了時のスカイポットの予想力は「5352.8」となります。

ご自身の年間における的中率と回収率をつけられている方は、計算してみてはいかがでしょうか? 毎年、過去の自分の予想力を更新するという目標を立てても良いかもしれません。

今はあまり役に立たないかもしれませんが、このような画一的な基準に、評価者による芸術点ポイントを加える形で、予想文大会をする時に活かせれば良いと思います。

2011.05.26