読者の方から、予想芸術化論に関しご意見を頂きましたのでご紹介します。

「…会員のみ読める、若駒ナビのメンバー3人の予想レポートは非常に意味深いものがあると感じました。正に、文面による予想の芸術家を示している感じで、自分で予想は持ちながらも、3人が協力はしているとはいえ、予想をぶつけ合っているのは意味があることだなと感じています。

根拠は何か、そこを追求することは大事でどれだけ人を的中でも不的中でも関係なしに納得させるかでも重要です。特に、本命と本線になる部分の表現は大事だなと。自分自身、公にするかは別でもチャレンジしようかと思いましたね。レポートを作るというのも、予想力を付ける部分では役立つことなのと本気で思っています。

予想の芸術化論(ワックスムーンさんとの議論の時からブログは読んでいました)は、遠ざかってしまいましたが実際行われると面白いと思います。

そこに対して、思うことがありましたので気分が乗っているうちに書きます。予想を採点する人は、実際に競馬でプラスにできる実力や理論を持っている、凄い人を立てるのは実際には向かない面があると思ったのです。むしろ、競馬一般ファン(重賞を毎週見る)ぐらいも、いたほうがいいような気がするのです。

栗東留学、中弛みスロー、等、いつのまにか競馬をやりこんでいる人は当たり前に使われていますが、これ自体、知らない人からすれば文面を割いて説明しなければ分からないわけで(人によって同じ言葉でも予想の使い方が違う場合もあるし)、高度な予想対決は非常に有意義ですが、一般レベルで競馬をやる人が納得するかも大事だと思うわけです。

実際に、ブログにも記載がありましたが、フィリーズレビューでスーパー競馬のヒロシ氏の予想は、番組上時間制約があったからのは承知でも、私も説明が足りないと感じましたがあの的中はヒロシ氏の予想力の一端を見ることはできたのは事実だし、視聴者で結構凄いと思った人は多いと思います。皐月賞は、G1だったのかちょっとお遊び的な部分がでてしまいましたが(ヴィクトワールピサに重い印を打つのは人気なので面白くないという発言など)、番組の演出(細江氏との面白予想バトルという形)なので、競馬をG1しかやってない人や偶然番組を見た人を対象としているので仕方ないでしょう。

芸術家として、予想を競うとすれば、たまバスさんの一般ブログでの開催は、結構認知されている部分はありそうですし、リンク先もM単などと予想に濃い人の集まりなので向いているかもしれません。たまバスさんの許可が当然必要にはなりますが。

そして、予想の評価者は、実力ある見識者数名と(基本たまバスさんやスカイポットさんの知り合いで十分な気がする)、ブログを読んだ人たち(競馬好きで一般の人)の投票を足す様な形で決めるのが妥当だと思うのです。読者は、投票だけでなく任意でコメントを入れられる機能があるとより分かりやすいかなと思います(多分予想のどこが良かったかが書かれる)。評価ポイントの配分率(見識者と投票者の値の割合)をどうするかという課題はありますが。

予想者は、過去のレース傾向等のデータ論や血統論を使ってもいいし、自分が好きなパターンでもある根拠となるレースから根拠を示すなど自由でいいと思います。根拠となるレースでも、ラップから評価するのか、対戦メンバーや走り方で評価するかでも差が出ますし。いかに読者を納得させることができるかを競いながら、レースをどういう手順で当てにいくかが分かれば、自然と盛り上がるし、レベルは上がるでしょう。人によってはそれを完全に真似して買って、的中してしまうとかありえると思います。そうなれば、ウマニティより充実するかもしれません。」

 ご意見、ありがとうございます。
 自分は競馬予想の芸術化を目的として、競馬活動を行っていますので、最近更新が滞っているものの、将来的にこちらも進めていきたいと考えています。

 ご理解頂いている通り、現在は指数管理と週末の予想や展望を回すだけでも手一杯の状況でして、まずは専担者を作らなければならないですし、それを他人に任せようとしたのが若駒ナビでしたが、うまくいかなかったので独自の新サービス構築という方向に動いています。

 じっくり進めていきますので、まだ時間がかかります。私の代でどこまで行けるかという話ですね。競馬ファンの考え方が変わっていく時間も必要になるでしょう。

 予想芸術化の延長には、競馬予想に将棋のように社会的に認められた地位を作り、予想にお金儲け以外の価値を生むこと、競馬をギラギラとしたギャンブルにしている予想部分に知を与え、深めることで、予想だけでなく競馬自体の文化度を高められるのではないかと思います。競馬を日本における文化のひとつとして根付けます。将来、諸事情によって競馬を廃止するかという議論になった時に、より文化的であり、社会悪的イメージがないほうが、生き残る可能性は高まるでしょう。

 繰り返し書いていることですが、これからの世の中の流れは、単なる金儲けというギャンブルはズレてくると思っていて、もっと、精神的に満足が得られるものに価値が出てくると思っています。
 中央競馬はかなり収益がありますので、楽勝ムードではありますが、地方競馬が収益が上がらないからと存在を否定されていけば、中央競馬にしても、収益があがらなくなったら消されても良いという発想につながる危惧があります。

 今回頂きましたご意見では具体的な予想の評価者を、高度すぎる視点ではなく、一般ファンもいたほうが良いというコメントがありました。確かに、一般ファンに伝わる言葉で綴られた予想でなければならない面もあると思います。

 その点で考えると、一般的な視点に注意をされているマスコミの方や、競馬本に携わっている編集者の方とかにもお願いできれば良いかもしれません。でも、大変な作業なので、それなりの報酬をご用意しなければならないでしょう。長く続けられる形でなければ、権威は生まれませんし、あまりにも中途半端な段階では始められません。

 まだまだ先の話ですが、たくさんのご意見を頂ければと思います。たくさんのご意見を頂けるだけのところまで早く行きたいですね。

 そして、より精度の良い、読む人の心を動かせる予想が書けるように努力しなければと思っています。

 ご意見、ありがとうございました!

2010年04月23日