前回の記事の続きです)

さて、予想には技術が必要であり、技術を高めることによって予想力は高めることができるという考えは、予想を真摯に取り組んでいる方は理解されていることだと思うが、そのレベルアップは何をもって管理しているのだろうか。

自分のことを省みれば「的中率や回収率を見て判断してきた」としか言えず、その基準の精度を高めることには思い至らなかったというのが率直なところだ。

だとすれば、よりしっかりとプラスを計上したレースを評価し(的中率基準を改良)、よりまぐれでなくコンスタントにプラスを維持できる(回収率基準を改良)基準を採用することで、予想力の向上を明確に把握できる環境となるのではないか。

競馬予想本や雑誌を見ると、実績による広告や謳い文句が幅をきかせている。それは、馬券で儲かる実績があるか、馬券で儲かる理論かどうかを重視する競馬ファンのことを考えての当然の方法であり、自分も否定するものではないが、その実績の開示や内訳が不透明であり、そもそもの実績の基準にも前回の記事で指摘したような課題があることが根本の問題なのだと思われる。

そこで、当方においては、汎用性のある予想成績報告書の様式・ルールを作成し、率先してこの基準による予想成績の開示を行っていくこととする。第五期からの予想力を算出してみたところ毎期下がってきているので(苦笑)、再び優良予想家レベル(90ポイント以上程度か)の予想を送れるよう取り組みたい。

ご自身でも記録して、今年はスカイポットに勝った、負けたと言ってもらったり、あるいは競馬のお仲間同士で勝負をして頂いたり、明確なルールの上で競い合うひとつの土俵として頂ければ幸いである。

なお、詳細な点に対するQ&Aは以下のとおり。

Q.予想レース数は予想力に反映されないのか。
A.当初案では考慮していましたが、これに配点を設けると、予想数をとにかく増やせば予想力を上げることができてしまい、予想精度を測るという本来の目的から乖離してしまうため、配点には加えないものとしました。極端な高成績となることが想定される、予想数が少ない(100R未満)状態での実績の広告への利用については、予想成績の開示に関する規則第六条によって行えない(全くの自主規制ですが)こととすることで一定の対応をしております。

Q.返戻的中率、減額的中率は配点する必要がないのではないか。
A.的中率は予想の堅実性を担保するための指標であることを踏まえると、たとえ元返しであったり、僅かな回収額しか得られない場合であっても、その結果を予見できたことは、全くの的外れの予想よりは上位の評価をしてしかるべきと考えています。

Q.回収率が高い=優秀な予想実績という判断で良いのではないか。
A.もちろん、回収率の高さは予想力をはかる重要な指標です。ただし、予想情報発信者に求められる資質は、実績通り(もしくはそれ以上)の成績を安定して出せることと考えております。そのため、プラス回収ができる的中率や、まぐれと思われかねない突出した回収額のレースを除いた回収率にウエイトを置いた算出法としています。

Q.レートの根拠はあるのか。
A.現行の基準は、直感的な判断ながら、①的中率サイドと回収率サイドの各3つの概念(的中率は、「増益的中率」、「返戻的中率」、「減益的中率」、回収率は「堅牢回収率」、「保守回収率」、「単純回収率」)を、重要視すべきものからその比率を高くすること、②的中率サイドと回収率サイドの比重では、やや回収率が重くなること、③文句なしに優良と言える予想レベルを100ポイント程度とすること、の全てを満たすと考えられるとして採用しました。

Q.複勝1点勝負のみとすればポイントを上げやすいルールではないか。
A.確かに、一定の水準以上の予想力を持つ方にすれば、その方法が「予想力」を上げるのに効率的となると考えられます。しかしながら、現状の評価基準ではその縛りを単純かつ合理的に規定に落とし込むことができませんでした。複勝1点勝負には一発逆転ができないリスクを背負う必要もあり、また、予想自体も地味となり一般的に魅力を得にくいものであることから、評価の補助になると考えています。

Q.点数絞った予想を高評価すべきではないか。
A.点数を絞った予想は芸術性という面で評価されうるものだと思いますが、これも基準への反映方法が困難と判断しました。現状は、「良い読みをしていたものの点数を絞ったために外れたレース」と「全く見当違いで外れたレース」が同じ評価となってしまうことはやむをえないことと考えます。

Q.計算方法、レートに納得ができない。
A.本ルールは馬流天星において試行的に定めたものです。ルールを作る際に考えたのは、できるだけ細かい規定を設けないことでしたので、多少穴がある部分があるかもしれません。運用において問題があると認められれば、改正することも考えていますし、どうしても改良すべきと思われる場合には、別途独自のルールで行って頂きますようお願いします。

(参考:規則案(コメント募集中(4月1日施行予定)))

予想成績の開示に関する規則(馬流天星)

(目的)
第一条 この規則は、競馬予想情報発信を行う者に関し、予想成績の開示の規則を整備することにより、予想情報の実績等を明確にし、予想力を客観的な基準により指標化するほか、予想技術の存在に関する社会的認知度の向上を図り、もって競馬予想の文化的発展及び予想情報購入者の保護に資することを目的とする。

(定義)
第二条 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
 一 予想情報 競馬の結果を事前に予測した情報のうち、買い目、印、その他、発信者の予想の成績を計算するために必要な示唆が含まれる情報
 二 報告等開示場所 予想方法及び予想成績報告書の公開場所として予想情報発信者が指定する、ウェブサイト等のインターネットを閲覧可能な全ての者が確認可能なURL
 三 的中率 予想を行った全レース中、配当の多寡にかかわらず払い戻しがあったレースの割合
 四 回収率 個別の予想レースにおける、投資額に対する回収額(配当額)の割合
 五 増益的中率 予想を行った全レース中、回収率が100%を超える払い戻しがあったレースの割合
 六 返戻的中率 予想を行った全レース中、回収率が75%超~100%以下となる払い戻しがあったレースの割合
 七 減益的中率 予想を行った全レース中、回収率が0%超~75%以下となる払い戻しがあったレースの割合
 八 単純回収率 予想期間中の全予想レースにおける、投資額に対する回収額の割合
 九 保守回収率 予想期間中の全予想レースのうち、回収率の上位1%(小数点以下繰上げ)、回収率の下位(0%の場合、投資額の最も大きい)1%(小数点以下繰上げ)を除外した上での、投資額に対する回収額の割合
 十 堅牢回収率 予想期間中の全予想レースのうち、回収率の上位3%(小数点以下繰上げ)、回収率の下位(0%の場合、投資額の最も大きい)3%(小数点以下繰上げ)を除外した上での、投資額に対する回収額の割合

(予想方法の開示)
第三条 予想情報発信者は、次の各号に係る予想方法を、自ら定める報告等開示場所において開示しなければならない。
 一 予想期間 予想情報発信者が指定する、3ヶ月以上かつ1年以内の連続する任意の期間。期間外とした期間における予想は予想成績に参入しない。特に定めのない場合は、暦年(1月1日~12月31日)とみなす。指定方法としては、月日で区切ること以外に、特定のレースまでとすることが可能。
 二 予想方法 予想を記載する形式について、「買い目・金額提示」、「買い目提示(均等計算)」、「買い目提示(特殊計算)」、「印のみ提示(特殊計算)」、「その他(特殊計算)」の5つのうち、いずれかを選択する。「買い目・金額提示」を選択する場合には、予想の買い目及び金額を記載しなければならない。「買い目提示(均等計算)」を選択する場合には、買い目を記載しなければならず、成績の計算時には、1点を100円とした均等計算を行うものとする。「買い目提示(特殊計算)」を選択する場合には、買い目を記載しなければならず、次号に従い成績の特殊計算の方法を公開しなければならない。「印のみ提示(特殊計算)」を選択する場合には、印を提示しなければならず、次号に従い成績の特殊計算の方法を公開しなければならない。「その他(特殊計算)」を選択する場合には、予想方法及び次号に従い成績の特殊計算の方法を定めて公開しなければならない。
 三 特殊計算の方法 予想方法において、特殊計算を選択した場合、その方法を策定しなければならない。なお、著しく実態の成績に相違する計算をし、又は著しく人を誤認させるような計算方法としてはならない。
 四 投資額範囲 1つのレースの予想における賭け金の上限額及び下限額を記載する。ただし、上限額は下限額以上かつ下限額の7倍以下となる金額とする。
 五 予想掲載場所 予想情報の掲載場所として予想情報発信者が指定するURL等。紙又はFAX等、その他の媒体の場合はその旨を記載する。
 六 予想公開水準 予想情報を掲載する形式について、「S:事前公開(事後修正不可媒体)」、「A:事前公開(事後修正可能媒体)」、「B:事前非公開(事後修正不可媒体)」、「C;事前非公開(事後修正可能媒体)」、「D:その他」の5つのうち、いずれかを選択する。「S:事前公開(事後修正不可媒体)」を選択する場合には、予想対象レースが行われる前に、予想掲載場所(ウェブサイト等の、インターネットを閲覧可能な全ての者が確認可能な場所であり、かつ、まぐまぐ等の事後修正ができない媒体に限る)において公開しなければならない。「A:事前公開(事後修正可能媒体)」を選択する場合には、予想対象レースが行われる前に、予想掲載場所(ウェブサイト等の、インターネットを閲覧可能な全ての者が確認可能な場所に限る)において公開しなければならない。「B:事前非公開(事後修正不可媒体)」を選択する場合には、予想掲載場所(まぐまぐ等の事後修正ができない媒体に限る)において公開しなければならない。

(予想成績報告書の開示)
第四条 予想情報発信者は、自らが定める予想期間ごとに、予想期間における予想実績を記載した報告書(以下、「予想成績報告書」という。)を、当該予想期間経過後三月以内に、自ら定める報告等開示場所において開示しなければならない。

(予想成績報告書の作成)
第五条 予想成績報告書は、別に定める様式によって作成するものとする。なお、次の各号に掲げる項目の記載については、当該各号に定めるところによる。
 一 予想情報発信者名 予想において使用している名前(ハンドルネーム可)又は法人等団体名を記載する(併記可)。
 二 予想期 予想期間が暦年の場合は、暦年を記載する。予想期間が年を跨ぐ場合は、予想開始年を記載する。なお、開始年を「第一期」等とする別称を用いている場合は、「予想期(別称)」欄に記載をすることができる。
 三 予想方法 事前に選択した予想方法を選択する。ただし、複数の分類の予想方法を用いている場合は、「その他(特殊計算)」を選択する。
 四 予想公開水準 事前に選択した予想公開水準を選択する。複数の分類の予想公開水準を用いている場合は、そのうち最もランクの低い水準を選択する(ランクは上位からS、A、B、C、Dの順)。
 五 特殊計算の方法 事前に定めた成績の特殊計算の方法を記載する(様式の行幅変更及び別紙による添付も可)。
 六 様式「Ⅱ.予想レース内訳」においては、予想期間内に行った各予想の「R数」、「日付」、「予想レース名」、「投資額」、「回収額」を記載する。なお、「R数」は予想を行った順番に1から番号を振り、必要に応じて行を挿入又は削除して作成する。
 七 様式「Ⅲ.予想力算定」における「予想レース」のポイント算出については、「予想レース」行の「数or率」列に予想を行ったレース数を記入する。
 八 様式「Ⅲ.予想力算定」における「的中力」の算出については、「増益的中率」、「返戻的中率」、「減益的中率」の各行の「数or率」列のセルの自動計算式に「Ⅱ.予想レース内訳」の全予想レースの回収率が選択されていることを確認し、選択されていない場合は範囲を修正する。
 九 様式「Ⅲ.予想力算定」における「回収力」の算出については、保守回収率及び堅牢回収率を算出する必要があるため、様式「Ⅱ.予想レース内訳」の損益計の行の下に、保守回収率の算出のため除外される予想レースを掲載し、また、堅牢回収率の算出のため追加で除外される予想レースを掲載した上で、「単純回収率」、「保守回収率」、「堅牢回収率」の各行の「数or率」列のセルの自動計算式について、「Ⅱ.予想レース内訳」の損益計、保守回収率及び堅牢回収率の回収率セルが選択されていることを確認し、選択されていない場合は修正する。

(広告への利用)
第六条 予想情報発信者は、予想成績報告書によって算出された「予想力」等の各種成績を、広告等に利用することができる。ただし、当該予想成績報告書の予想期間中の予想レースが100に満たない場合は、連続する予想期間を合算し、100以上となる成績を利用できるが、その場合は予想期を併記しなければならない。また、直近の予想期間における各種成績を採用しない場合にも、予想期を併記しなければならない。

附則
〔施行期日〕
第一条 この規則は平成24年4月1日から施行する。

規則を反映した自動計算式の入った様式については、フェイスブック「若駒戦研究会」に「いいね!」を押してくださっている方に、エクセル表にて配布しています。

2012年02月25日