チューリップ賞の2番人気以内馬の動向を見ると、桜花賞の結果が見えてくる。
まずは、昨年までの上位勢力の力が通用するかを、以下のデータにて分析する。

★1992年以降の過去25年、阪神JFを2番人気以内で連対し、チューリップ賞も2番人気以内だった馬の桜花賞成績は(5.2.0.0.0.0)。

2015年レッツゴードンキ
2014年ハープスター
2011年レーヴディソール(桜花賞不出走)
2010年アパパネ
2009年ブエナビスタ
2001年テイエムオーシャン
1997年メジロドーベル
1992年ニシノフラワー

また、少々変化球であるが、年明け以降のOP以上実績は重要であり、阪神JF3番人気以下1着馬の中から、以下のデータに該当する馬は同様に中心視する。

★1992年以降の過去25年、阪神JFを3番人気以下で優勝した馬で年明けにチューリップ賞を除くOP以上を勝利していて、チューリップ賞2番人気以内だった馬の桜花賞成績(0.1.0.0.0.0)。

2007年ウオッカ

牝馬の運動能力の成長は牡馬よりも早熟傾向にあり、阪神JFで人気に推されて結果を出せる素質があり、チューリップ賞でも人気が落ちない馬は、素質・能力の違いでそのままクラシック戦線でも主役を張れるということだろう。

ただし、阪神JFで人気薄で好走した馬は、(特に直行だと)チューリップ賞でも人気に推されるが、チューリップ賞でも凡走率が高く、それがトライアルらしい惜敗であっても本番も来ないことが多い。阪神JFのレベルが低かった可能性も高くなるし、阪神JFで上位人気になる素質が基本重要ということだ(ブエナビスタは未勝利勝ちから1番人気になっている)。

上記に該当する馬は桜花賞で勝ち負けになっているので、人気でも嫌わないほうが吉だろう。
今年はソウルスターリングとリスグラシューが該当。2頭該当した年はないが、どちらも消える可能性は低いし、指数上位の2頭なので3着以内に2頭が納まる可能性が相当高いと考える。

また、阪神JFで人気薄が勝った年などでは、年明けに頭角を現してくる馬が桜花賞で好走することが多い。そこで、次のデータである。

★1992年以降の過去25年、阪神JF不出走かつ年明けにチューリップ賞を除く1400m~1800mのOP以上の勝利又は1600mのOP以上の連対があり、チューリップ賞2番人気以内だった馬(チューリップ賞を除き4着以下が2回以上ある馬を除く)の桜花賞成績は(4.5.1.0.0.0)。

2016年ジュエラー(シンザン記念2着)
2016年シンハライト(紅梅S勝ち)
2015年クルミナル(エルフィンS勝ち)
2013年レッドオーヴァル(紅梅S勝ち)
2012年ジェンティルドンナ(シンザン記念勝ち)
2010年オウケンサクラ(フラワーC勝ち)
2007年ダイワスカーレット(シンザン記念2着)
1998年ファレノプシス(エルフィンS勝ち)
1995年ダンスパートナー(エルフィンS2着)
1995年プライムステージ(クイーンC2着)

上記データに係る実績なくチューリップ賞2番人気以内で本番3着以内に好走できたのは、下記の2頭だけ。
2006年アドマイヤキッス(未勝利勝ち、チューリップ賞勝ち)2着
1994年オグリローマン(地方出身馬。エルフィンS1番人気9着、チューリップ賞2着)1着

ここまでのチューリップ賞2番人気以内馬の本番好走データに該当する馬がいない年は、過去25年中12年と半数近いが、阪神競馬場の改修後の2007年以降は阪神JFの実績の関連性が高なったことから、中心馬を選定できない年はほとんどなくなっている。(2008、2011年は不在で、2008年は大波乱となっている)

さて、このデータで軸を決めることができても、紐の選択が必要となる。そこで、更に以下のデータを使用する。

★2007年以降、過去10年の3着以内馬(チューリップ賞2番人気以内の好走データ該当馬除く)18頭中、16頭が下記のいずれかに該当している。
・阪神JF0.6秒差以内かつ7着以内
・年明け以降のレースで、1400m~1800mのOP以上の勝利又は1600mの重賞連対

2016年アットザシーサイド(阪神JF0.6差5着)
2015年コンテッサトゥーレ(紅梅S勝ち)
2014年レッドリヴェール(阪神JF勝ち)、ヌーヴォレコルト
2013年アユサン(阪神JF0.6差7着)、プリンセスジャック(阪神JF0.5差6着)
2012年ヴィルシーナ(クイーンC勝ち)、アイムユアーズ(FR勝ち、阪神JF0.4差2着)
2011年マルセリーナ(エルフィンS勝ち)、ホエールキャプチャ(クイーンC勝ち、阪神JF0.1差2着)、トレンドハンター(フラワーC勝ち)
2010年エーシンリターンズ(エルフィンS勝ち)
2009年レッドディザイア(エルフィンS勝ち)、ジェルミナル(フェアリーS勝ち)
2008年レジネッタ(阪神JF0.5差6着)、エフティマイア、ソーマジック(アネモネ勝ち)
2007年カタマチボタン(クイーンC2着)