もし、競馬予想が競技となり、その技術の高さに賞賛と名誉が与えられ、社会的地位を得られるとしたら、世の競馬ファン(特に予想家や腕に自信のある馬券ファン)は積極的に予想の公開を行うようになるのではないだろうか?

この前提そのものにハードルがあるのは理解しているが、継続的に収支プラスを現出できる予想を行っていれば、その予想法の研究がされ(すなわち、予想家が注目され)、知名度が上がることによって、オッズの減少を超えた利益をもたらすことも容易に想像ができる。そう考える方もいるかもしれないと思いつつ、次の段階を考えてみたい。

まずは、競馬予想の事前公開をしてもいいよという腕に自信のある予想家等に集まってもらい、以下の条件で予想を行ってもらうこととしてはどうか。

★規定予想数
年間、6ヶ月以上の期間において100R以上の予想を行うこと
(ある程度コンスタントかつ相当量の予想を配信できる能力は必要だろう)

★1Rにおける賭け金額
(例えば)5000円~35000円とすること
(勝負レースとそうでないレースの差異を設けられるようにする)

★予想事前開示
事後修正不可媒体(まぐまぐ等)により出走時間前に予想公表すること
(何かと理由をつけてこれを行わない者は優良予想家として賞賛すべき人ではない)

★予想力計算
当方案の予想力計算式(予想成績開示規則)を用いること
(とりあえず。ちゃんとした代替案を作ってもらえれば問題ないが、的中率、回収率という既存の指標をそのまま使っていては精度の高い予想技術の評価ができないこと(詳しくは既出記事)に留意)

※世に賞賛され、注目されるような予想家になってもらうためには、継続的に優秀な予想力を示してもらう必要があるため、当面、タイトル戦は行わないこととする。

これによって得られた結果により、以下のようにクラス分けを行う。

★クラス分け
直前期予想力130以上又は過去三期平均予想力110以上(クラスS)
直前期予想力110以上又は過去三期平均予想力90以上(クラスA)
直前期予想力90以上又は過去三期平均予想力70以上(クラスB)
直前期予想力70以上又は過去三期平均予想力55以上(クラスC)
直前期予想力55以上又は過去三期平均予想力40以上(クラスD)
直前期予想力40以上又は過去三期平均予想力30以上(クラスE)
上記以外(クラスF)

いずれ、クラスS(S+A)の限られた者の間で、名人戦を行う。
また、ジャンルによる称号も付与する(例えば、2歳戦及びに3歳ダービー週までにおける同世代戦のみに限定した予想力1位→「若駒王」など)。

こういう大会ができれば面白くないでしょうか?
ハードルのひとつである予想事前開示については、ウマニティのような仕組みにしてあれば、他者に簡単に見られなくなり、より多くの予想家等の参加を見込めると思います。
いわゆる悪徳業者への対策として、JRAに主催してもらい、PAT等にて行えないものでしょうか。
これができたら、JRAも、競馬も、新時代に向かえるように思います。

思いつきのような、キリンやハリボテが走る予想ゲームを作ったり、主人公が馬設定のギャルゲーを作ったりしている状況を見ると、上記のような、競馬予想の文化水準を向上させ、悪徳に騙される人を減らすような活動ともリンクできるシステムを作ってみてはいかがでしょうか。

民間でも、ウマニティは予想力の計算方法を改めれば今でも対応可能です。ただし、どれだけ権威を持たせられるかは、取組の姿勢次第になりそうです。
予想被評価者(予想家等)の側が、審査料として月300円程度支払うというのでも、自分はOKです。

2012年07月03日