ある友人と競馬の話をする機会がありました。
彼は昔競馬をしており、当時は予想を研究することはなく、漫然と馬券を買って、当然のように成績はマイナス収支だったそうです。
そして、私が競馬を(相当深く研究)していることを知って、今度は研究してみたいので、教えてほしいとお願いしてきたというのがことの経緯。

余談ながら、彼が競馬をしていた時代に私は知り合っていなかったので、競馬をしていたというのも初耳だったのですが、一度競馬を辞めた方が、もう一度やりたいと言ってくれることはあまり経験がない(というか、別の友人たち(特に1997年のダービーに同行したYや、1998年の皐月賞に同行したN)は、一旦競馬と距離を取ってからは、私がどんなに競馬予想の面白さを訴えても振り向いてくれない)から、このようなことを言って頂くと大変嬉しいものです。

「馬券の種類は何を買えばいいでしょうか?」と彼が問いました。

彼は若いので、競馬をやっていた昔といっても、ディープインパクトより後の世代ですから、当時から3連単までの馬券がありました。迷うところなのかもしれません。馬券種は固定して買え、という方も多いと思いますし、もちろん、馬券選びは重要。しかしながら、少しピントがずれているように感じつつ、まずは「単勝」を買いなさいと言います。

初心者の方には単勝を勧めるというのがセオリーです。というのは、初心者の方は、馬の毛色や馬名から連想されるべき勝負服に見慣れていないため、自分が購入している馬の判別が難しいものでありつつ、自分が買った馬をレースを見てしっかり応援してもらいたいから。これはきっと、多くの競馬伝道者にとってマニュアルのような回答ではないかと思います。

そうして、ピントがずれていると感じた自分のことを考えてみると、私は馬券種を固定しない派であることに気がつきました。

私の場合、馬券は先になく、予想が先にあります。

具体的に言えば、私の予想ツールである「軸格付け(波乱度分析)」によって、軸馬の勝利が堅いのであれば単系(単勝、馬単、3連単)、連対ならという場合は馬連、3着までならという場合には複系(複勝、ワイド、3連複)という風になります。

単系の中で、単勝にするか、馬単にするか、3連単にするかというのは、軸馬から2番手、3番手、4番手のそれぞれの能力差にもよりますし、「軸格付け(波乱度分析)」にもよるので何とも言えないところです。

ただ、狙っている馬の単勝が2番人気以下かつ3.5倍以上であれば、それで即決してしまっても良いと思いますし、本当に自信のある時は、1.8倍程度であっても漢馬券(10万円)を張ることもあります。

3連単は買い目点数が嵩み、ある程度の金額を張る必要がありますので、賭け金のレートが低い方(1レース最低6,000円以上が目安)は選ばないほうが良いという点、1着に人気馬が入りそうな時にも買い辛い(2,3着に穴馬が狙える場合を除く)と言えます。

複系の馬券では、3着までに入る3頭を選択しなければならないところに、自分の予想による付加価値を感じられることから、3連複が一番扱いやすいと感じています。

ワイドは2頭軸3連複の総流しという面で効率は落ちますから、相手が絞れない時、または、賭け金が限られている時に、1点か多くとも2点に絞れる場合にのみ選択する可能性があります。

複勝は、一番当たりやすい馬券でありつつ、配当が非常に低いので、冒頭の初心者に対して「当たる楽しさ」を感じてもらうために推奨することがあります。一方、自身の馬券としては、自分の軸馬で複勝を買いたいくらい堅いと思う馬の複勝は1.4倍以下になることがほとんどという条件で、どんなに可能性が高いと思っていても1.4倍以下の馬券は割に合わないと考えているため、選ぶことは稀です。

とまあ、このようなことを彼に語り始めても、軸馬の選び方や、その堅さの感覚は自分で実感していかなければわかりませんので、私の理論を参考にしつつ、将来的には自分の軸をもって、反復継続をするのが良いと伝えました。

どんな予想要素で自分の軸を持つかもその人次第ですが、私の軸である天星指数(能力指数)を参考にして頂くと、何かが見えてくるのではないかと思っています。

2011.05.17