若駒分析ナビゲーションのお手伝いが、今週末の日本ダービーで第1期終了となります。
僕は個人的にも公開予想的にもプラス回収で終わることができ(ちゃんと計算していませんが多分)、最低限の使命は果たせましたが、後半は失速気味で自分の予想の非力さを悔しく思っています。
ただ、ここが限界ではなく、競馬研究の白地図を埋める作業はまだまだ終わりが見えませんから、楽しみは尽きません。
探求の旅にご一緒して頂ける方は引き続きよろしくお願いします^^

さて、この活動をしてきて、自分も自分のビジネスとして競馬の道もあるのかなというのを常々考えます。
最初は単純に、収入が安定していて今よりも増えればOKだろうと考えていました。
競馬の社会的地位を上げ、日本が誇るレジャースポーツへという共通の志を持つ仲間も持ち、自分としても、競馬予想の芸術化を第一に掲げ、そこら辺にいる予想屋にはならないという意志を貫いたまま独立できる足がかりができつつあると実感しています。

けれども、もし若駒ナビが更に発展し、安定収入が得られる状況になったとしても、今はもやもやとした気持ちがあります。

「一度きりの人生だから、自分の好きなことをして生きたい」
「自分の好きなこと、得意なことで食べていけたら素晴らしい」
「競馬のイメージをUPさせて、競馬関係者やファンの地位を高める」
「競馬予想で、たくさんの人を的中に導けば、その人たちの役には立つ」
「芸術的予想を追及し、ファンを楽しませ、予想士の地位を高める」

こういった考えはひとつ叶えるだけでも凄いことかもしれません。
いや、真摯にやろうと思って取り組めば可能な気もします。
ただ、それをフォーカスした人生で本当に良いのかという、もやもや感があります。

これは多分、スポーツや芸術等で(やりたいことをやって)社会的に成功した人が考えることなんじゃないかと思うんですが、「これは社会貢献になっているのだろうか」という気持ちがあるんですね。おそらく多くの場合は成功の渦中もしくは成功後に考えることだと思いますが(苦笑)

「人の役に立つ」というのは上記のとおり、色々な見方をすれば必ず誰かの役には立てると思うんですが(観客やファンを楽しませたり励ましたりとか)、それは「人の役に立てば良い仕事だ」と免罪符を得る考え方にすぎないのではないかと。

以前読んだ本で、棋士の谷川浩司氏が阪神大震災が起きたときに、(将棋の仕事をしている)自分は何の役にも立たないと痛感したという話がありましたが、そういう思いでしょうか。

お金持ちが慈善団体に寄付をするのや、サッカーの中田英寿氏がエコ活動をしているのも、そういう思いがあるんじゃないでしょうか。頑張って成功した人が、それを社会貢献のために再分配するという考え方は間違っていないと思うので、そういう寄付や活動はたくさん行われたほうが良いと思います。

そういう思いを持つかどうかも人それぞれだとは思いますが、僕は持つほうなんですね。
めんどくさいことに(笑)

最近、若駒ナビ主催のたまバスさんが「アソビジネス」って言葉を日記に掲げているんですが、僕はこの言葉に疑問があります。

このフレーズは「仕事」には辛いイメージがあるから、辛くならないで、遊びの延長でビジネスをしよう、嫌なことや面倒なことはしなくてよいスタイルで生きていこうという発案から来ているようですが、僕は2つの点から「仕事」は辛いものに変わりはないと思います。

まず、どんなに好きで得意なことでも、サービスとして事に仕えればどこまでも苦労できるということ。本気でプロ意識を持っていたら、「予想が外れると死にたくなる」(ぶぎーさんのジョーク)ってところまで行きます。その時は本当に辛いんですが、それを耐えて真摯に取り組むからプロの腕を身に付けられるのではないでしょうか。そもそも、お客さんを前に遊びの延長ですからって姿勢で仕事をするのは失礼です。

もうひとつは、世の中には世の中のために必要な辛い仕事をしている人たちがたくさんいるということ。土木関係の方々や医療・介護関係の方々、自衛隊の方々とか。職業選択の自由があるので自分で選んだ道だと言ってしまえばそうですが、生まれが選べないように、育った環境からの延長線で今の仕事に就いた方も多いと思います。一般的に辛いと思われる仕事をしている方々のことを考えると、思いやりのない表現に感じてしまうんですよね。

若駒ナビを運営していたら、仕事の辛さは実感されてるでしょうし、好きなことなら辛いことも頑張れるっていうことなんでしょうから、表現の問題だとは思うのですが。。

いや、僕の性格上の問題なのか。
僕にとっては競馬の仕事は辛くないわけはなく、それでもプロ意識を持って本気を出せる分、充実感が違うってことになるんでしょう。

以前は「好きなことを仕事にしないほうが良い」という人は、好きなことを仕事にできなかった人だから、騙しの言葉だと思っていましたが今は少し違う感覚なんです。

しかし、こんなもやもや状態では何もできない人生で終わってしまう…
一歩踏み出しているたまバスさんは凄いなぁ。

一回忘れて成功してから思い出せば、結果的には社会貢献できるんだろうけど。

そんな悩みを抱えながら、引き続き予想の腕を磨いていきます。

2009年05月27日