「若駒戦予想:第一期(2004夏-2005春)」

アナログ予想を中心に据えた2004年秋、新しい予想法を「天星流」と銘打って「馬流天星の若駒戦予想情報」を発行開始しました。それ以来、2歳戦から1月のシンザン記念週まで(第六期まではダービーまで)の1クールを「一期」と数え、2011年のシンザン記念週まで七期分、メルマガ予想を配信し続けています。

※ 第五期及び第六期の若駒戦期間には、若駒分析ナビゲーションというサービスにも参加していたので、若駒ナビの第1期及び第2期と呼んでいることがあります
※ まぐまぐのメルマガは発行日時や内容の発行後修正が不可能な媒体であり、事前予想を証明するものとして、現在でも利用しています

一期ごとに様々な課題があり、失敗を分析して改善を図ってきました。それが現在までの競馬予想理論の進歩に着実に結びついています。どういう予想をしてきたのか、どういう課題があったのかの詳細についてはメルマガを追っていって頂ければわかりますが、大変面倒ですので、簡単にまとめてみたいと思います。

今回お話する第一期は2004年の2歳戦から2005年のダービーまでです。ちょうどディープインパクトが若駒世代だった時で印象深いですね。時代的にはちょうど3連単の発売(9R以降)が開始されたときです。発売開始で研究がされていなかったからか、当時は今よりも良い配当が簡単に取れた記憶があります。

指数算出式は今とあまり変わっていませんが、指数計算は全て手計算のため(第三期まで)、現在表記のある小数点第一位は四捨五入するアバウトさでした。当時はダート戦の指数も出していたため時間の制約も大きく、暗算で書いていました。この労力は過大なもので特に未勝利戦が多くなる11月が苦しかったのを覚えています。負担のため12月には未勝利戦の指数出しを諦めてしまいましたね。

予想はメルマガで初めて行った札幌2歳Sで1,2,3着を◎▲○で3連単を的中でき、いちょうS、京王杯2歳S、東スポ杯、朝日杯などを高配当連勝し、10月~12月頃に3連単を機会週9連続的中という記録も作りました。若駒戦のG1も7戦5的中(内容も、朝日杯で本線的中、桜花賞とNHKマイルCでデアリングハートを指名し3連単的中の爆発)して本当に良い思い出が多いのですが、その中でも反省すべきレースについて思い出せる範囲で掲載してみましょう。

まずはデイリー杯。予想時はペールギュントを指数の低さから軽視したところ後方一気で突き抜けられたのですが、前走の未勝利戦は鞍上の腕は動いていますが楽勝で、前走の内容で指数固定してしまったのが失敗だと気がつきました。「楽勝リスク」が生まれた瞬間です(笑)3着にシルクタイガーが来ているので、追込み有利の展開だったようにも思いますが、ペールギュントは次の東スポ杯で2着、朝日杯も不利な条件で3着と、それなりのレベルにはありましたからね。

続いて阪神JF。データ予想時代にはほとんどありませんでしたが、マイルG1で1200m実績しかないカシマフラワーという馬に本命を打ちました。指数が高かったからなのですが、この頃は今以上に指数を信奉していたことの表れと思います。第一期では、上積みの大きい血統がヘクタープロテクターとマイネルラヴだった記憶があります。

当時はまだ血統についてあまり勉強していませんでしたが、血統の壁を始めて教えてくれたのはカシマフラワーなのでしょうね。ただ、血統だけで競馬は語れないという思いもこの時点では続いていまして、第五期でツーデイズノーチス(同じく、ヘクタープロテクターの仔)を応援したりしました。

最後に第一期最悪の結果となった皐月賞。私は函館戦からシックスセンスの能力を上位に見ていたのですが、京成杯(2着)後のきさらぎ賞(3着)と若葉S(4着)の内容を見て、指数は高いけど毎回後方からの競馬しかできない不器用さによってロスが発生するという理由から、皐月賞本番で軽視してしまったのです。デイリー杯以降、重い印をずっと打ち続けてきた自分としては悔いの残る結末(10番人気2着)でした。

皐月賞は元々好きなレースでしたが、アナログで競馬予想をするようになったらこのレースの難易度の高さと配当の期待値は絶妙だと思うようになり、この年のインパクトがあって絶対に当てたいレースという思いが強くなったと思います。

この世代をリードしたディープインパクトの指数は2000m73(天星指数レコード)でした。ただし、第一期は第二期以降よりずっと高い指数になっていたため、現在の指数レートで換算すると2000m68くらいでしょうか。それでも、かなり抜けた素質を持っていたことがわかりますね。

アナログが鍛えられてきて、馬券は当たるほうが普通とさえ思い、競馬は勝てるものと確信した年でした。意気揚々としていたこの時期には、まさか第二期以降たくさんの課題を浴びせられるとは思っていませんでした。

2009.01.22