「若駒戦予想:第二期(2005夏-2006春)」

さて、意気揚々で臨んだ第二期でしたが、引き続き馬券の引きは強く、個人的には第一期と同等の成果をあげられたのですが、予想としては期間中の大きな当たりがシンザン記念(20万馬券)くらいしかなく、望んだ程の結果が得られませんでした。

クラシック予想では本命をアドマイヤムーンに打ち続けましたが、当時は血統を大きな予想要素と考えていなかったことがわかります。スイープトウショウが既に出ていましたから強い馬が出ないとは言えないものの、サンデー産駒がまだいる状況でエンドスウィープ産駒を2000m以上で信頼し続けたわけですからね。アドマイヤムーンはその後宝塚記念、ドバイデューティフリー、ジャパンカップのG1を勝ち、クラシックディスタンスを一線級で走れる名馬であることを証明してくれましたから、能力の見立てはむしろ正しかったと思う気持ちもありますが、父エンドスウィープであることのリスクについてほとんど記述しなかったことは拙かったと思います。

第二期の大きなところをご説明しますと、<『軸格付け』の導入><『阪神馬場の怪』等による指数不振>あたりになるでしょうか。

<『軸格付け』の導入>

今でも予想で使っているツール『軸格付け』(PRETでの波乱度分析)を導入したのがこの時期でした。堅い決着のときは能力が抜けた人気馬がいて、大波乱が起きるレースは能力が接近しているのは感覚として当たり前に理解してもらえると思いますが、その判定をいくつかの基準で定型的に行えるようにしたものです。

基準は作成当時から少しずつ変わっていますが、大枠は変わっていません。基本的には指数1位の馬の周囲にどれくらいの高指数馬がいるのかを重視していまして、例えば僅差に5頭以上いるとかなりの確率で波乱度が高いD軸になります。

周囲の高指数馬を見るので頭数が少ないほうが軸格付けは高くなりやすく、まだ洗練の余地はありますが、リーチザクラウンが大差勝ちをした未勝利戦で最高の軸格付け「3A」がしっかり出る一方、波乱はD軸レースで多く出現しているので、引き続き重要な予想ツールと考えています。

競馬は堅い決着もあれば大波乱もあります。自分は本命党とか穴党とか決めて、いずれかの馬券ばかり購入されている方もいると思います。その方法では、どちらに転ぶレースかをしっかり見極めるのが重要で、自分向きではないレースは回避するのが望ましいです。

自分は穴党だから断然人気の馬に本命は打たないというポリシーを持っている方もいるかもしれませんが、ディープインパクトのダービー時のようなレースで別の馬に本命を打つのは、事故前提になってしまいますから美しくないと思います。

私はどちらかと言えば本命党寄りになりますので、荒れそうなレースに果敢に挑むよりは、当たるレースを堅実に拾っていきながら、絶好の狙いが立つレースで勝負するスタンスです。穴党の方は、私が展望で回避したレースから荒れそうなレースをピックアップして3連単を買っていくほうが面白いかもしれません。回収率ではそういうレースを狙うほうが、効率は良いかもしれません。

<『阪神馬場の怪』等による指数不振>
第二期を語る上で外せないのがこの項目です。3~4月の阪神開催で指数計算に合わない結果が連続し、予想もままならないほど混乱状態に陥ったことを指すのですが、シーズンを1月までに絞った今では、参考程度にとどめておけば良いでしょう。

参考)当時の記事→

一時的に「パワー」「キレ」という概念を作って対応を試みますがあまり効果は出ませんでした。今思えば、パワーは「剛力SHP」に、「キレ」は「瞬発SHP」にまとまっていったので筋は間違えてはいなかったと思います。剛力についての理解もついてきましたから、今ならもう少し良い対応ができると考えますが、指数が滅茶苦茶になる悪夢には遭遇したくないものです。

この頃の記事を見ていると、懐かしい馬グレートキャンドルが出てきました。多分当時若駒戦を見ていた方でも記憶にないかと思いますが、どこかのレースで高めの指数を出していたとしても、末脚がなければ穴はあけられないというのを理解させてもらった馬で、フォーナインミダスらとともに第三期初頭から始めたSHPの概念を生んだ馬の1頭です。

あと、新潟2歳Sを圧倒的なパフォーマンスで勝ったショウナンタキオンという馬を買い被ってしまいました。この点の理解は第四期のサマーエタニティまで時間がかかってしまいましたが、重馬場では指数を固定してはならない好例でした。

2009.04.03