「若駒戦予想:第五期~第七期(2008夏-2011春)」

競馬パークを運営していたたまバスさんが私と同じ若駒戦を予想対象としていたことから意気投合し、また、「競馬を日本が誇るレジャースポーツへ」という高い理想を掲げた彼が競馬で独立するのを支援することを目的に、このシーズンでは「若駒分析ナビゲーション」という有料サービスをお手伝いしました。

自分の予想等の情報発信で会員の方の期待に応え、有償というプレッシャーもありつつ、対価を頂ける手応え(自分は実際にはボランティアでしたが)を実感し、オフ会で私のファンと言ってくれる方にもお会いできるなど、貴重な経験をしました。ダービーまでの若駒戦期間における公開予想の的中率50%超え、回収率119%という成果は、競馬予想技術の証明をアピールできるものと考えています。

一緒に活動したたまバスさんとぶぎーさんとは、月イチで番付会議を実施した時などに、予想における技術的な話もでき、お互いに切磋琢磨できたと思います。大枠としては、たまバスさんからは走法の予想要素、ぶぎーさんからは中弛みの概念(土方吾郎氏の本やラップギアなどをお借りしました)などの開拓の道筋を作ってくれたと思います。

また、以前より馬流天星内でコラボして頂いていましたワックスムーン氏が、血統と騎手の予想要素に着目した「ブラッドライダー」という予想法を開発し、その影響を受けて血統と騎手という予想要素開拓への道筋ができました。

さらに、朝日杯予想や皐月賞回顧で見出した展開予想ツール「BPR(ベストパフォーマンスレース)」の概念や、第五期後にまとめたレポートで示した「激流リスク」概念による、攻撃力UPにつながる予想技術なども創設し、多種多様な予想要素が全体的に幅を広げた時期でした。

これらの予想要素はそれぞれに奥深くまで探究でき、それぞれ、一定の馬券技術における効果を認識できるものです。これらの情報をうまくまとめられれば、素晴らしい予想技術になるでしょう。予想は単独の予想ツールで行っても精度の限界は近く、私がこの人は凄いと思うプロの方はほとんど、多様な予想要素に習熟しています。

そこで、先日すでに掲載しました、「これからの競馬予想は総合馬券術になる」という考えを持ちました。

しかしながら、第六期、第七期の予想が第五期と比較して精彩を欠いたことは否めません。これには、私の本業等の多忙に因るところが大きいのですが、それぞれの予想要素の調和がうまくいかなかったのではないかと、現時点では考えています。

その一方で、第六期の不振につながってしまったと考えている「走法分析」が、ここにきてレベルアップしてきたとを感じており、東京から中山に替わった場合のパフォーマンスの変化や、初芝挑戦馬が通用できるかどうかなどについても第七期中に見えるようになってきました。

今のところ、勉強の成果が階段式に現れるように、各予想要素の予想技術への効果も走法分析のような現れ方をしてくれるのではないかと考えています。

第七期の時期には、若駒分析ナビゲーションで会員だったりゅうさんとgachalingoさんが、自ら若駒戦専門のブログ「若駒戦の密かな愉しみ」を開設し、新たに馬体という予想要素を教えてくれたエノさんやでぃらんさん等を加え、情報発信者になってくれ、良い刺激になっています。負けないように、私なりの道をさらに進んで行きたいと考えています。

以上、現在進行形のところまでの「予想の進化」の説明でした。ここ2年は停滞期ではありますが、階段式に跳ねる前か、多忙のせい(偽りなく原因のひとつだと思われます)ということで、ミスをできるだけ減らしながら、現時点でできる予想を地道に行っていくとともに、分析と試行錯誤を続けていきます。

このページは玄人向けであり、いきなりこの多種多様な予想要素に食らいつくのは初心者には難しいとも思いますが、若駒ナビから競馬を始めたgachalingoさんが、1年で情報発信側に立ち、2年で競馬雑誌を編集されるという大躍進をされました。何事も情熱と取り組み次第だと思いますし、私の予想情報が、競馬予想上達の道しるべとして機能したという風にも捉えています。

とは言え、私の予想法を全て模倣しなければならないことはありません。今までの過程で体感したことは、それなりに合理性を持った予想要素によって、研究を行った予想法は、上達に役立つものになります(私には、馬も過去のレースも全く見ないデータ予想でプラス収支を実現していた時期があります)。

そして、私が提唱している「総合馬券術」の考え方においては、各予想理論がお互いに排斥することなく、活用できるところをお互いに補完していく方向になるため、それぞれが独自の予想理論を追究して発信していくことが、競馬が単純なギャンブルではなく、深遠で知的な娯楽という面を伝え、競馬界全体の振興と発展につながるのではないかと考えます。

初心者の方も、玄人の方も、独自の予想理論を追究しつつ、当ページを参考にして頂ければと思います。そして将来、競馬を取り巻く環境をより良くしていく同志となって、情報を発信する側になって頂ければ、これ以上の喜びはありません。

2011.05.14